小説置き場2

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さくや妖怪伝の話

平成の世に復活!
 
子供も大人も楽しめる妖怪ムービー!
 
そんなコピーがあったかどうか知らないが、さくや妖怪伝のお話をばここで。
 
急にどうしたと聞かれたら、特撮博物館に行ってきたからですと答えます。
 
樋口監督出てるし。
 
原口先生出てるし。
 
夏だし。
 
あやかし姫書いてたし。
 
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懐かしい……ブワッ(´;ω;`)
 
まさかこの画像をこのブログで使う事があるとは(´;ω;`)
 
さて、この映画がどれだけすごいかというと……グラディエーターと同じ年に作成されてます。
 
うん、同じ年なんやで。
 
ちなみにこの前年にはガメラ3が。
 
ほぉ。
 
この映画、肝心の内容はと申しますと……ないよう。
 
ないです。
 
お話は、特にないのです。
 
特撮だけ見とけっていう。
 
悪い妖怪が現れました→征伐!
 
昔ながらの勧善懲悪。
 
捻りもくそもありません。
 
二転三転なんてない。
 
妖怪ー、忍者ー、松阪慶子ー。
 
それだけで説明のつく映画。
 
原口先生(ガンバ!)の趣味に今は亡きトワーニがのせられたんだろうなと。
 
この手のものには顔を出しそうな水木一派がノータッチなのが不思議といえば不思議。
 
この作品の特撮は、正しく円谷先生系譜になります。
 
正確には東映系になるけど、面倒なので割愛。
 
CGよりも、実際に作ってなんぼの世界(結構使ってたけど)
 
着ぐるみ、操演、ミニチュア、特殊メイク――古き良き昭和の趣がそこかしこに広がる、とても伝統美な世界でした。
 
あの時代――もう一度、操演の唐傘お化けが見られるなんて、誰が想像できただろうか。
 
好きな人にとっては堪らない、興味のない人にはノーサンキュー、そんなニッチな映画でありました。
 
そういえば、特撮展、妖怪ものはあまりなかったな。
 
原口先生が関わっていたとしても、東映の垣根は難しかったか(仮面ライダーは朝日で、ジブリは日テレですね)
 
今、お金を払って見たいかというと、悩んでしまう映画。
 
正直、出来はよくないのだ。
 
それでも、妖怪大好きーになるためには、とても大切な作品でした。
 
一応、DVDは売れたらしいよ!
 
ちなみに、制作陣はとても豪華(この手のものでは)
 
監督:原口智生(この人の造形は一見の価値あり)
 
特技監督樋口真嗣(画コンテ日本最強には異論があるかもしれないが、日本有数の腕の持ち主。帝都物語に              携わってたのは知らなかった)
 
音楽:川井憲二(ドンドコドンドコ、押井作品でお馴染み。型を持ってる人)
 
コンセプトデザイン:冬目景
 
 
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冬目先生を知ったのはこの作品が最初。
 
その点でも、大きく影響を与えたのでせう。
 
さくやいい!
 
月、妖怪、剣を持った美少女。
 
完璧な構図である。
 
このイラストを使った小説はもち購入。
 
表紙買いしたのって、これぐらいじゃなかろうか(ある程度調べてないと買えない人なので)
 
三年後に発売された小説の続編も持ってたり。
 
あんまりいないんだろうな。
 
今でもこのコンセプトは通じると思うのだが……冬目先生デザインで、どっかアニメ化してくんないかな。
 
 
 
ちなみに、この映画を見る見ないで妹君と揉めて、足の親指を踏み潰されたのもいい思い出(*´ v `*)
 
映画館前のベンチでバンドエイドを巻き付けるという、妙な記憶があるから、より印象深いんだろうな。
 
そんな妹君が剣客商売SPを見るなんて……どういう心境の変化があったんだろうか。
 
時代劇をちょくちょく見るとは聞いてたけど。
 
そんなメールの遣り取りをしたのも、今回の記事の切っ掛けでしたとさ。