小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

#小説

人心地……

職場の懸念事案が一つ終了で安堵。 自分がやってきた件の発表。 色々とすったもんだ(発表形式等々)ありましたが、無事(緊張しきり)に終わってしまったのでもうどうにもならないですね(笑)。 同僚退職につき、引継ぎが始まるはずですが、とりあえず権限…

あやかし姫~猫(11)~

勝利を確信した。 強かった。切り札を使わされた。それでも、自分達の方が強かった。 同胞の仇討ちはなった。 妖狼だろうと、人の娘だろうと、全てを穿つ必殺の一撃。 偉大なる古き神々の力を宿す――宝具。 ――金王鳥の面。 ――風神猿の扇。 ――三頭狼の骨。 ――…

あやかし姫~猫(10)~

火羅は、相手の出方を窺がった。 元々、火羅の戦い方は待ちに徹することを軸にしていた。それは、弱小の妖狼族を率いる者として、知恵を絞り策を講じ耐え忍びながら勢力を拡大させる際に身に着けたものである。 太郎や葉子とは根本が違う。激しやすく危い人…

地震

どんどん、被害がひどくなってる……。

待望の続編!

西の魔女が死んだが代表作(読んでない)と思しき、梨木先生の御本を購入。 存在を知った瞬間に即購入。 ちなみに、前作はこっち 遠野物語のような、不思議な物語。 百年前の日本で、人も人非ざる者も(サルスベリだったり、犬のゴローだったり、亡き友人だ…

あやかし姫~跡目争い(45)~

それは、妖気だった。 莫大な妖気の塊が、ぶつかり合っているのである。 一つは、黒色の九尾の狐である。 一つは、七本首の大蛇である。 狐の額の上に立つ黒衣の男は、にぃっと唇を上げた。 蛇の額の上に立つ白髪の翁は、ちぃっと唇を歪めた。 妖怪の姿と、…

整理中

あやかし姫(16)を追加、「あやかし姫~猫~」を移動。 それと、「あやかし姫~跡目争い~」のリテイクを構想中……(44)~(終)までダイジェスト過ぎない? 始めが2009/2/13で終わりが2014/3/17、綻びがいっぱいあるんですなー。 ということをつらつら考…

あやかし姫~猫(9)~

鬼姫の技が、大角を生やした男に片手で払われた。 務めて冷静になろうとしていた姫様の掌に、じんわりと汗を噴き出した。ああなった朱桜の攻撃を、簡単に防げるものではないのだ。 小妖達に宇嘉達を呼ぶように伝えると、どうしたものかと考える。 自分が狙わ…

あやかし姫~猫(8)~

削ぎきれると、思った。 真達羅という妖虎は、自分を捕えられない。 虎面人駆の身体は満身創痍である。 大きな盃を杖代わりにして立つのがやっとに見えた。 「こすい手を使いおって。堂々とわしの前に立たぬか!」 「堂々とは、何だ? お前の得意な戦い方で…

2015年お化け大学校特別講座in神保町

色々あってしまったが、やっとこさ感想をば。 ラジオを聞いていた声優さんが亡くなってびっくりしたり、友人が大きな大会で優勝まであと一歩(同じ形を使っていた三人の一人なのだ。自分含め、二人は途中失速である、無念)だったり、妹君から嬉しい知らせを…

あやかし姫~猫(7)~

黒之助から、元検非違使が現れたと報せが届いた。 だからといって、黒之丞の日常は変わらない。検非違使は脅威だが、こんな片田舎に流れ着くぐらいであれば、大したことはないだろうと踏んだ。勿論、この地に巣食っているのは、ただの流れ者とは言い難い面々…

あやかし姫~猫(6)~

また、猫が鳴いている。 嬉しげな響きだった。 喉をくすぐられ、その掌を掴まれても、されるがままになっている。 風格のある、大きな門。 その柱の前で寝転がる猫。 それは、ある日の穏やかな景色。 まだ、猫が幸せであった頃の光景。 「今日は、引っ掻かれ…

あやかし姫~猫(5)~

姫様は、寝床から起きようとする宇嘉をやんわりと制して額に触れた。 熱は和らいでいる。 心配そうな美鏡と太郎を見やり、大丈夫でしょうと言った。 「薬が効いたようです」 「宇嘉様が熱を出すなんて、初めてで」 美鏡は、見ていて可哀想になるほど憔悴して…

上橋作品実写化!

鹿の王にて本屋大賞受賞! あの上橋先生の代表作、守り人シリーズがNHKによる雲の上方式での実写化決定! これで あれが ああなる。 さて、どうなるか……芸達者な藤原先生に特撮づいてる高島姐様に……綾瀬はるかは、運動音痴なイメージ。 女人化座頭市やってた…

あやかし姫~猫(4)~

「火羅は、偉い人だったですよね?」 突然、朱桜が尋ねてきたのは、朝餉の片づけをしている時だった。姫様が稲荷の童の許から帰ってこなかったので、渋々二人で洗い物をすることになったのだ。 手を動かしなさいよと軽口で返そうとして、思いつめたような表…

あやかし姫~猫(3)~

「お主は、検非違使が怖くないのか?」 「私が何かを恐れるように見えるか?」 「……否でござるな」 買い被らないでくれと、なずなは言った。 「綱姫は怖い。あとは、金時だな。お前も知っている通り、相手にするのが面倒だ。しかし、検非違使全体を見回せば…

あやかし姫~猫(2)~

沙羅の思考は、目の前の情景についていくことが出来なかった。 化粧咲きの山桜を月心と一緒に見に行った帰りである。 月心の知人と思しき男が現れ、刀を突き付けられた。 妖怪だと見抜かれているらしい。 滅すると言っている。腹の底が煮え立つような殺気を…

あやかし姫猫2試作

※修正前のお話、試案です。 沙羅の思考は、目の前の情景についていくことが出来なかった。 月心と行動を共にしていた。 目の前に、月心の知人らしき男が現れた。 そして刀を突き付けられている。 妖怪だと、見抜かれているらしい。 そして、滅すると言ってい…

あやかし姫~猫(1)~

猫が鳴いている。 物悲しい響きである。 姫様は、宇嘉の手を握りながら、その様を眺めていた。 周囲は薄暗い闇で包まれており、二人と猫の身体だけが仄かな光を帯びている。 闇に慣れてきたのか、品の良い調度品が目に入った。 見覚えのない場所だが、吟味さ…

あやかし姫~稲荷童~

仄暗い夜、草木も眠る丑三つ時――妖達の騒がしい時間。 小妖達に囲まれながら、姫様は書き物に勤しんでいた。 「あの子の名前は、何と言うのですか?」 そう朱桜が口にして、姫様はさてと首を捻り、筆を置いた。 寝床で徒然と書き物をしていた姫様は、そうい…

あやかし姫~夕立~

叩き付けるような雨であった。 大人が三人ほど腕を回せるであろう大きな檜の下に入れなければ、姫様も太郎も濡れ鼠になっていただろう。幸いにして、本降りとなる前に、天然の傘に駆けこむことができた。 「降ってきましたね」 「うん」 空が暗い。分厚い雲…

あやかし姫~お風呂日和~

「お風呂をどうにかしたいですか」 姫様は、そう、縁側に座る彩華に言った。 「この人数では手狭になっておる。妾は待つのが嫌いでな。それに、男女共用なのも気にくわぬ」 姫様に始まり、頭領、太郎、葉子、黒之助、彩華、火羅、朱桜、美鏡、稲荷の姫、これ…

あやかし姫~姉妹問答~

人が増えたことで、それなりに気苦労も産まれると身構えていたが、せいぜい火羅と朱桜の諍いぐらいのもの。大人数で騒がしかった小妖達と暮らしていたからか、新しい生活にもすぐに慣れることができた。 ただ一人。 双子の姉を除いては。 「お悩み事なのです…

合格!

ドキドキの結果発表はーー無事合格しておりました!(≧∇≦) これにて資格持ちですなー。 いやー落ちてなくてよかった。 ネットが繋がるまでに、一つご報告をば。 いやぁ、結果見るときは怖かった。

あやかし姫~跡目争い(終)~

当て所なく彷徨い、過ぎ去る時を見送った。 何事にも関心を持たず、酒を酌み交わした諏訪の大神が追いやられた時も、同じ源から生まれた土蜘蛛が数を減らした時も、胸に湧き出る感慨はなく、枯れた姿のまま放浪を重ねた。 神は栄え、人は増え、気づけば自分…

明日かかか

明日かー。 アババババババ(゜_゜;)(;゜_゜)

明日は試験

実習生き残れたんだもの、明日の国試頑張ろう| ̄ω ̄;|

愉快な呂布一家~人物評~

人を魅了するには何が大事だろうか。 そんなことを話しても、大抵の相手は引くだけである。 時は乱世、諸勢力が盛大な花火をあちこちで打ち上げている世の中だ。 あちらに名門の主がいれば、そちらに乱世の奸雄がいて、こちらでは小覇王と仁君が争っている。…

あやかし姫~跡目争い(44)~

襤褸を纏った老爺――八霊がいた。 鎖に繋がれた九尾の狐――玉藻御前がいた。 黒衣を纏った男――チィがいた。 巨木に飲み込まれた神――大国主がいた。 あるものは海を渡って島国を訪れた大妖怪の姉妹であり、あるものは島国の旧支配者であり、あるものは島国その…

あやかし姫~跡目争い(43)~

しげしげと両手を見やり、唇の両端をにんまりと吊り上げる。 動きを確かめるように、長い髪を揺らしながらくるりと身を回した。 翻る袖口、衣からきらきらと黒い鱗粉が舞い散る。 首を傾け、深い隈の刻まれた目を姫様に向けた。 「これが、妾の身体か」 猫背…