郷愁に
叔父が、亡くなった。
母方の年の離れた叔父で、血は繋がっていないのだけれど――その辺りはややこしく、自分もわかっていないし今さら聞けない部分もあるのだが――幼少の頃はお世話になった。
漁師をしていた人で、釣りや磯遊びや海水浴に連れて行ってくれたりした。
先年まで漁に出ていて、船の上で内臓破裂したけど家に帰ってきて夜に緊急搬送されて、そのまま癌が見つかって抗癌治療をやって、何だかんだで家に帰ってきたり、圧迫骨折したりと怒涛な展開だった。
なかなか我が家の親族関係はドロドロで現在進行形で大変なのだが、それはよしとしよう。
野暮な話だ。
去年の年末に帰省した際、顔を見せたのが、最後になった。
その時も、最後になるだろうとは予期していたが、まさかwithコロナの時代が来るとは思っていなかった。
東京からお通夜に行くのも、このご時世にこの職業柄、難しい。
叔父さんは――色々と難しい立場だったのだろうと、大人になった今であれば、思う。
でも、よく遊んでくれたし、よくトンボシビの刺身をくれた、子供に優しい人だった。
合掌――ご冥福をお祈りいたします。