小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

2008-07-12から1日間の記事一覧

あやかし姫~泣いた、妖狼~

白い肌。真っ白だ。妖である自分や葉子よりも白く、触れると毀れてしまいそうな肌をしていた。 少女は、黒い豊かな髪を背に垂らし、書き物に勤しんでいた。 筆を持つ手の指先が、桃色になっている。 美しい顔立ちに、あの女の色はない。艶美さも妖美さもどこ…