小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

武神、帰還

~真っ暗闇。自分の姿が淡く光っていて~

呂布「ここは……」

 確か、曹操さんと戦をしていて……

 私、陳珪のところへ……

 それで……それで……

呂布「あう、頭が痛い……」

?・??「ア、頭デハナクテハ、腹ダ」

呂布「わたし……? お腹……?」

 目の前にいる自分。なんだか、色々と違うけど。

 その人が、わたしのお腹を指さす。触ってみる。

 べったりとした。

呂布「あれ?」

 手が赤くなって。

呂布「血だ……どうして……あ! そうだ! 陳珪に……」

 それで……それで……

呂布「戦は! 戦はどうなったの!」

?・??「シ、知ラン」

呂布「なんで! ここはどこ! 早く戻らないと!」

?・??「……オ前、俺ノ名ヲ言エ」

呂布「?」

?・??「イイカラ、言エ。思イ出セ」

呂布「意味わかんないよ! わたしは早く戦に出ないといけないの!」

 いきなり、目の前に。「それ」は、笑っていた。

 自分と、良く似ていた。

 それは、もう一人の……

呂布「超・呂布……」

超・呂布「正解。ケラ、ケラケラケラケラケラ」

呂布「ねえ、ここは……もしかして、わたし……その、」

 死、死、死……

超・呂布「ケラ、ケラケラケラケラケラ」

呂布「死んじゃった……ねえ、笑ってないで答えてよ!」

超・呂布「チョット、違ウ」

呂布「え?」

超・呂布「死ニカケ」

呂布「……そ、そんな……」

超・呂布「……死ハ皆ニ平等。例外ハナイ。ヨク、知ッテイルダロウ?」

呂布「……」

超・呂布「……武神ト呼バレタ男モ、死ンダ……」

呂布「でも、わたしは死ねない! 死ねないの! だってだって!」

 みんなが……

超・呂布「ココハ、不思議ダ」

呂布「え?」

超・呂布「チョ、貂蝉陳宮ト、モウ一度会エタ」

呂布「……」

超・呂布「オ前、違ウ」

呂布「はい?」

超・呂布「オ前、幸セカ?」

呂布「……う、うん」

超・呂布「ソウカ」

呂布「……貂蝉姉様にお料理教わって、張遼魏延臧覇と一緒に遊んで、高順や魏続や宋憲や侯成と一緒に軍の調練をして、魏越や成廉達と赤兎に乗って原野を駆け回って、陳宮と……夢を共有して……うん、幸せだよ」

 だから……死にたくない。

 母様や丁原様には……もう少し、まってほしいよ。

超・呂布「イイナ……オ、オ前ハ……ヤッパリ、オ前ガ……」

呂布「身体が透けていく……どういう……」

超・呂布「……死ヌノハ、俺。コノ傷ハ、俺ガモッテイク」

呂布「貴方……じゃあ、ど、どうなるの?」

超・呂布「オ、オ前生キル。俺、死ヌ。ソレダケ」

呂布「……でも……ひっく…ひくひく」

超・呂布「泣クナ。ケ、結構楽シカッタ。俺、満足シタ」

呂布「……ごめんね……ひっく」

 どんどん、身体が透けていく。

超・呂布「……ア……ヤット、龍ニ、ナレ……」

 それで、もう一人の呂布は消えた。

呂布「ごめんね……ありがとう……」

 ばいばいと、手を振った。龍の尾が、見えた気がした。

呂布「声……懐かしいよう……戻ろうか」

 呂布が、すたすたと歩き出した。

 懐かしい声の元へ……

??「……様! 呂……!」

呂布「……あ……」

陳宮呂布様!(´;ω;`)」

高順「よ、よかった!!!!!!(´;ω;`)」

魏続・宋憲・侯成・魏延「「「「オーイオイ(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)」」」」

貂蝉呂布さま……よく、お目覚めに……」

呂布「みんな……イタッ!」

陳宮「駄目です、起きあがられては! い、医者を!」

魏続・宋憲・侯成・魏延「「「「はっ!!!(*´∇`)ゞ(*´∇`)ゞ(*´∇`)ゞ(*´∇`)ゞ」」」」

呂布「……傷、深いの?」

貂蝉「……」

陳宮・高順「「(´・ω・)(・ω・`)」」

貂蝉「いつ死んでもおかしくはないと……」

高順「ヤブ医者だったのだな!」

陳宮「何が神医だ! ヤブ医者め!」

呂布「死んだよ……」

貂蝉「え……」

呂布「死んじゃった……」

陳宮「……」

呂布「負けたの?」

陳宮・高順「「(´・ω・)(・ω・`)」」

呂布張遼は?」

貂蝉「その……(´・ω・`)」

陳宮「そ、その話は呂布様の傷がもう少し癒えてから」

呂布「今、話して」

陳宮・高順「「(´・ω・)(・ω・`)」」

呂布「……貂蝉姉様、お願い……」

貂蝉「……(´・ω・`)」

陳宮「……(´・ω・`)いいのですか?」

呂布「うん……」

陳宮「すー)陳珪が裏切り、徐州兵二万五千が我が軍を離れました。原野戦は敗北。今は下邳城にこもって曹操とにらみ合っています。場内の兵は一万五千。張遼殿と臧覇の軍は下邳城に戻れず、今は遊軍となって……います……呂布様(´;ω;`)」

高順・貂蝉「「……(´・ω・)(・ω・`)」」

呂布「……魏越と成廉は? 私の麾下は?」

陳宮「誰もこの城に……」

呂布「そう……ありがとう……出て。この部屋から出て」

陳宮「りょ、呂布様……(´;ω;`)」

呂布「一人に、して……」

貂蝉「行こう、高順さま、陳宮さん。呂布さま、部屋の外で待っていますね」

呂布「……うっ……」

~嗚咽。部屋の中で、独りで泣いていた~



曹操「さてと……締めだな」

劉備「……('ー`)」

曹操「お前にやって欲しいことがある」

劉備「……誰(ー`)('ー)?(キョロキョロ」

曹操「お前だお前、劉備だ( ´∀`)」

劉備「……(゚¬゚)タラー」