小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

冬のアニメ映画祭り

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ミケーネ帝国との戦いから十年の月日が流れ、プロの軍人さんに子供ができたり、さやかが所長になったり、シローがパイロットになったりな作品。

話はそつなくまとまっている……そつなくまとまってしまっている。尺の短さが仇となっている。

映画は、テンポが大事だと個人的に思っている。どこを省き、どこを描くか。それは、創作においてもっとも重要ではないだろうか。この作品は、そつのなさと引き換えに喪ったものがある――永井先生や石川先生の熱さがないために、どこか説教臭さが鼻につく凡作に成り下がった。

悔やむのだ、ドクターヘルが最終決戦で少しでも感情を出してくれていたらと。

劇中、兜甲児は十年間、ドクターヘルの本質を考えていた。

ドクターヘルが兜甲児が語るとき、あしゅら男爵に嬉しそうだと指摘されていた。

表裏一体、ライバルともいえる描き方をしていたのに……最終決戦で、どうしてそれが生きないのか。

そうまでした二人が相まみえるのは、魔法少女からの元気玉、そして巨大化決戦。

言葉だけ並べると楽しげだが、そこに感情はない。淡々と戦い、焦点は新キャラと兜甲児の在りえた未来にあてられてしまう……二人の決着は、味気ないものだった。

あしゅら男爵もブロッケン伯爵も、同じ轍を踏む。剣鉄也だってシローだってさやかだって、そうだ。マジンガーZだけがよく動いてしまったために、他のキャラの引き立て役感が強くなってしまった。省きすぎてしまったのだ。あと二十分あれば、もっといい作品になっただろう。

茅野愛衣上坂すみれ朴璐美藤原啓治と、好みの声優さんも揃えているのに、重ね重ね残念。



マジンガーZの続編、いつやるんだろう。

ずっと待ってるんだけどなぁ。

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六花可愛い。

終わり。

中身という中身はそんなにない。

この作品は、元来一発ネタ作品だと思う。続編を作れば作るだけ、エネルギーが落ちていくタイプだ。二作目でも、ソフィアという新キャラで無理矢理話を動かそうとして、失敗してしまった。

それが三作目ともなれば、もはやスカスカである。

間延びの権化、テンポの悪さが目についてしまう。30分で済む話を、一生懸命膨らませた印象だ。映画として、必然性がない。

凸守可愛い。

そう、キャラは可愛い。それ以外に語れるものがない。

中二病との付き合い方――そこに焦点を当てるのは必然であり、作中何度も触れているがゆえに目新しさはない。

同じ京アニ作品でも、けいおんにはなれなかった。けいおんは、卒業という明確な終わりが待ち受けており、そこに至るまでのノスタルジーが生じていた。

中二病でも恋がしたいには、何もなかった。

元々、ニコニコ生放送の方が面白かった作品である。

二作品とも、上坂すみれのねっとりした声はいいなあ。

ん、これはもう、個人の趣味である。