小説置き場2

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グレイテストショーマン

凄い映画を観てしまった。
グレイテストショーマン
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ヒュージャックマン主演、19世紀に活躍した興行師、P・T・バーナムの成功を描くミュージカル映画である。

冒頭である。冒頭30秒で、泣いた。わけもわからず、泣いた。ヒュージャックマンが、囁くように、そして力強く歌いあげる、そのシーンに。悲しいわけではない。そう、感極まっていたのだ。

そこからは、圧倒されっぱなしである。

もう、ずっとすすり泣きである。

真っ直ぐな映画だ。

夢を追い、マイノリティーに手を差し伸べ(差し伸べられ、か)、栄光に溺れ挫折し、でも、追い求めていたものはすでにそこにあって――王道のストーリーである。粗もある。凝ったストーリーは、ない。ただ、流れていく。

しかし、傑作だ。

歌が、踊りが、全てを塗り替えていく。世界は変えられると、2時間、いや、劇場を出てからも思わせる力が込められている。

全ての歌が、いいのだ。

まつろわざる者の輝きも、いいのだ。

夢は、追ってもいいのだ。

ここに私はいるのだから。

合わない人は、いるだろう。別に、構わない。劇場で泣いて、舞台裏のセッションシーンでさらに泣いた自分が、全てだろう。

筆舌出来ない何かが、何かが涙を流させるのだ。

制作打ち合わせ時、ヒュージャックマンは、皮膚ガンの手術後で歌うことを止められていたにも関わらず、歌ってしまった。キアラ・セトルは、「This Is Me」を感涙しながら歌い上げた。

これが、映画だ。