小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

あやかし姫番外編~酒呑童子4~

 腕の中の赤子は、静かに眠っていた。
 
 男は微笑み、赤子の母に目を移した。女も、微笑んでいた。

 女が、苦しそうに息を吐いた。

 男は、

「もう、寝ろ」
 
 と言った。

 女は、

「もう少し、見ていたい」

 と言った。 

「そうか」

「はい・・・あの、ごめんなさい」

「あやまらなくていい」

「ごめんな・・・さい・・・」

 女は、泣いていた。