つばきさんからの頂き物~2!
こそっと手を伸ばすと、ぱちんと小気味良い音が。
妖狼の娘は、その赤い髪よりも、ずっと淡い赤みを帯びた手の甲を押さえながら、恨めしげに隣に座る人の娘を見やった。
「これは、私のものです」
蒲公英色に、桜色で染め上げた着物を身に纏った、髪の長い、色の白い娘。
姫様は、そう、澄まし顔で言った。
「いいじゃない、くれても。けち」
姫様と、火羅。
古寺の縁側に座している。
間に、一枚のお皿。
串が数本、串団子が一つ。
火羅は、最後の一串を食べようとし、姫様に、遮られた。
妖狼の眼差しが、鋭い、獲物を狙う狩人の目になる。
姫様は、柔和さを崩さないが、考える仕草を。
二人の視線が、激しく交錯する。
じりと機を見計らう。
そして、二人が、動いた。
「ほっ」
「よっ」
目まぐるしいが、傍から見ている太郎にとっては、どうにも無駄な動きの後、
「あっ!」
姫様が、びしっと庭先を指差した。
「えっ?」
火羅は、思わず、その指先を追った。
二人でぼんやりと眺めていた、春の庭が、あるだけだ。
「頂き!」
「あ、ちょっと!」
姫様の息が弾む。
頬を染め、してやったりという表情を浮かべた。
妖狼の娘は、その赤い髪よりも、ずっと淡い赤みを帯びた手の甲を押さえながら、恨めしげに隣に座る人の娘を見やった。
「これは、私のものです」
蒲公英色に、桜色で染め上げた着物を身に纏った、髪の長い、色の白い娘。
姫様は、そう、澄まし顔で言った。
「いいじゃない、くれても。けち」
姫様と、火羅。
古寺の縁側に座している。
間に、一枚のお皿。
串が数本、串団子が一つ。
火羅は、最後の一串を食べようとし、姫様に、遮られた。
妖狼の眼差しが、鋭い、獲物を狙う狩人の目になる。
姫様は、柔和さを崩さないが、考える仕草を。
二人の視線が、激しく交錯する。
じりと機を見計らう。
そして、二人が、動いた。
「ほっ」
「よっ」
目まぐるしいが、傍から見ている太郎にとっては、どうにも無駄な動きの後、
「あっ!」
姫様が、びしっと庭先を指差した。
「えっ?」
火羅は、思わず、その指先を追った。
二人でぼんやりと眺めていた、春の庭が、あるだけだ。
「頂き!」
「あ、ちょっと!」
姫様の息が弾む。
頬を染め、してやったりという表情を浮かべた。
つばきさんからの頂き物ー(。・ω・。)ノ
ありがたやーありがたやー
小話もつけてみました
失礼だったかも……
何はともあれ、ありがたやーありがたやー
いつ、本編がこんなふうになるんでせうか……むぅー
火羅の受難は、続くー