小説置き場2

山岳に寺社仏閣に両生類に爬虫類に妖怪に三国志にetcetc

2007-05-08から1日間の記事一覧

えっと……後書き

はいはい、勢いだけでいってしまいました\(゜∀゜)/ 後悔はしてない……orz しばらく、これの推敲に費やすかと こういうとき、ブログって便利ですねぇ^^; つまり…… 長々と続けてきて、やっとここまできましたっと(///∀///)

あやかし姫~想い告げし告げられし(終)~

「俺は、もう、姫様を子供とは、見ていない」 「……へえー」 ……どういうことですか? 姫様が、強張った笑みを妖狼に向けた。 「……姫様が、一番大切って事」 妖狼が、腕を組んだ。にっと、子供のような笑みを姫様に向けた。 「咲夜ちゃん、よりも?」 太郎さん…

あやかし姫~想い告げし告げられし(5)~

月が、出ていた。紅い月が、出ていた。 雲が、流れていく。 太郎は、縁側に腰掛け、月を見上げていた。 さり、さりっと、足音がした。 隣に、姫様が座った。 二人で静かに、月を眺めた。 「お魚」 「美味かった?」 「それは、はい。沙羅ちゃんも葉子さんも…

あやかし姫~想い告げし告げられし(4)~

「葉子さん、私、太郎さんに嫌われるような事したかな」 「はあ?」 てくてくと、歩いていく。 お日様の下、歩いていく。 影が、二つ、歩いていく。 「ずっと避けられてるような……」 「太郎、姫様の近くにいたよ?」 「いたけど……」 ちょっと、違う。 遠くか…

あやかし姫~想い告げし告げられし(3)~

水が、流れていく。 水面が、光を、反射している。 妖狼太郎は、釣り竿片手に、岩の上に胡座をかいていた。 「つ、釣れませんね」 「ああ」 煩わしげに、妖狼は返事をした。 河童の仔――沙羅。 太郎の座る岩のすぐ隣。 そこに、ちょこんと座っていた。 妖狼は…

あやかし姫~想い告げし告げられし(2)~

「葉子さん」 「あいあい?」 お台所。 銀狐は鼻歌かけつつ洗い物。 昼の食事の洗い物。 量は、少ない。 一人分、だからだ。 「どしたの?」 「太郎さん、見てないですか?」 「太郎?」 うーんと小首を傾けると、 「見てないよー」 っと、尾っぽを振った。 …