狼風奇譚~第2話~
「風華、入ります」
少女が部屋に入る。部屋には机があり、食事が用意してある。湯気を、立てていた。
机の奥に道三とは別の男がいた。20代後半であろうか。無精ひげをはやし、長髪を不作法に頭の後ろで束ねていた。どちらかというと美男子に属するであろう。右目が、つぶれていた。
「遅かったな・・・」
「これがもともとですが、白狼様」
奥に白狼、右に奥から道三、大柄の女性。左は一つ空けて、さきほどの少年が座っていた。
「そうだったか。まあ些細なことだ。早く食べないと、飯がまずくなる・・・」
風華が座ると、皆が朝食を食べ始めた。風華と大師以外、皆。
「白狼様」
食器のたてる音がしている。
「なんだ、風華・・・」
箸をもっているだけの、白狼が答えた。
「皆、気がゆるみすぎではありませんか。弟も私も、最近まともな修行をうけていません。これでは」
「風華、小狼・・・」
少年が手をうごかすのをやめて、白狼をみた。口は動いている。
「瑶殿が買い物にいってほしいそうだ。午前中に済ましておいてくれ・・・」
「・・・話を聞いていなかったのですか」
「話は聞いた。今日は瑶殿が持病の腰痛で
「前回は腹痛だとお聞きしましたが」
そういうと大柄の女性をじろりとみた。瑶はばつが悪そうに食べることに没頭している。
小狼のほうもみた。小狼も食べることに没頭し始めた。
「いや、なのか・・・」
白狼が、少し悲しそうな顔をした。
「・・・分かりました」
こうなると、風華はおとなしくなるしかない。いつものことだった。
席につき、朝食に箸をのばすと、白狼も箸をのばし始めた。これも、いつものことだった。
少女が部屋に入る。部屋には机があり、食事が用意してある。湯気を、立てていた。
机の奥に道三とは別の男がいた。20代後半であろうか。無精ひげをはやし、長髪を不作法に頭の後ろで束ねていた。どちらかというと美男子に属するであろう。右目が、つぶれていた。
「遅かったな・・・」
「これがもともとですが、白狼様」
奥に白狼、右に奥から道三、大柄の女性。左は一つ空けて、さきほどの少年が座っていた。
「そうだったか。まあ些細なことだ。早く食べないと、飯がまずくなる・・・」
風華が座ると、皆が朝食を食べ始めた。風華と大師以外、皆。
「白狼様」
食器のたてる音がしている。
「なんだ、風華・・・」
箸をもっているだけの、白狼が答えた。
「皆、気がゆるみすぎではありませんか。弟も私も、最近まともな修行をうけていません。これでは」
「風華、小狼・・・」
少年が手をうごかすのをやめて、白狼をみた。口は動いている。
「瑶殿が買い物にいってほしいそうだ。午前中に済ましておいてくれ・・・」
「・・・話を聞いていなかったのですか」
「話は聞いた。今日は瑶殿が持病の腰痛で
「前回は腹痛だとお聞きしましたが」
そういうと大柄の女性をじろりとみた。瑶はばつが悪そうに食べることに没頭している。
小狼のほうもみた。小狼も食べることに没頭し始めた。
「いや、なのか・・・」
白狼が、少し悲しそうな顔をした。
「・・・分かりました」
こうなると、風華はおとなしくなるしかない。いつものことだった。
席につき、朝食に箸をのばすと、白狼も箸をのばし始めた。これも、いつものことだった。